ベータカロテンの効果・作用と摂取量

名称:β‐カロテン Bete-carotene ベータカロテン

体内での働き

抗酸化作用が働くことにより、活性酸素を体内から除去し、細胞膜が傷つけられるのを防ぐ働きがございます。がんの抑制や予防、心臓病の予防、コレステロール値の低減に効果があります。

解説

βカロテンはビタミンAに変換されて作用されます。生体内では皮膚や粘膜の健康を維持したり、光刺激反応に重要な役割をしたり、様々な細胞の増殖や分化に寄与します。また、ビタミンAとしての機能以外で、βカロテンは抗酸化作用および免疫賦活作用などがあることが報告されています。

β‐カロテンが多く含まれる食品

β‐カロテンが多く含まれる食材としまして、にんじん、ほうれん草、ピーマン、かぼちゃなどの緑黄色野菜や、かんきつ類、スイカなどの果物に多く含まれております。

不足時の症状

不足時の症状としては、暗いところでものが見えにくくなる夜盲症や、生殖作用の維持障害がおこります。 これは、女性では卵巣の成長や卵子の形成の障害、男性では精子の形成の障害というかたちで現われます。 また、皮膚や粘膜では角質化がおこります。

相乗作用を示す栄養素

栄養というものは他の栄養と摂ることで、より栄養の働きを得ることができます。ベータカロテンはビタミンAと同様に、ビタミンB群、ビタミンD、ビタミンE、カルシウム、リン、亜鉛などと一緒に摂ることで相乗効果をもたらします。

効果が期待される症状

ベータカロテンは、主に視覚に影響をもたらします。そのため、疲れ目に有効的です。また、それ以外にも、花粉症の予防改善効果があります。

また、ベータカロテン不足は胃がんのリスク2倍になるという研究もあるとのことです。
全国の40―69歳の男女約3万7000人を対象に、10年前後の追跡期間中に胃がんにかかった511人と、そうでない511人を比較分析した。調査開始時の血中ベータカロテン濃度をもとに4グループに分け、胃がんの発症リスクとの関連を調べた。ベータカロテン濃度が最も低いグループは、ほかの3グループと比べ胃がんリスクが約2倍だった。必要量を満たしていれば、多く取っても胃がんリスクは下がらないことも分かった。

過剰摂取した際に起こる症状

いくら身体に良い効果を働き効かせるとはいえ、過剰に摂取することは逆効果に繋がるため良くありません。300mg/日以上摂取した場合、柑皮症(肌が黄色くなること)になる可能性がある。一般的に日本の推奨量は、9mgRE。アメリカの推奨量は、3 – 30mgとされております。また、安全最大摂取量は、アメリカと日本では特に定められておりません。これらの基準をもとに不足や過剰でないかを判断いたしましょう。

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